投資家として考えさせられた会話

その他

先日、とある知り合いの方に会って話す機会があった。

その方は自由業をしており、旦那さんは会社の代表取締役を務めている。

会話の流れで、今月初めて車検を迎えるので車検は一般的にどのくらいかかるか訊いてみようと思った。

「○○さんが乗ってるレクサス、何ccでしたっけ?」

「レクサスはもう乗ってないよ、ベンツに買い替えたよ」

レクサスを買ってから確か、まだ数年しか経ってなかったと朧気に記憶していたので驚いた。

「新しく買ったベンツは何クラスですか?」

「クラスとかはよく分からんけど、GLCっていう車種」

聞けばオプション込みで900万したそうだ。

投資にきちんと向き合うようになって以降会う機会が無く、この時初めて嗚呼この人は住む世界が違うのだと悟った。

以前から、毎年家族でハワイ旅行に行っているとか全自動で乾燥から折り畳みまで出来る最新式の洗濯機を買ったとか、裕福なんだなとは思っていたが恥ずかしながら勝手に、手を伸ばせば届くところにいるのだと思っていた。

それは無知故の思い上がりだった。

恐らく、私もある程度恵まれているので家族旅行に連れて行ったり、最新式の家電を買ったり、高級車を買ったりは出来るだろう。

但し、可能という意味での出来るであって、実際に行うことが出来るかと言えば、その選択肢は選べない。

投資を始めたことに依って、今あるお金の価値、というものを知ってしまったので纏まった額の支出に対して躊躇してしまう。

勿論、自分が熟考して決めたものには金額が大きくてもその価値があると判断すれば支出するが、かなり限定されたお金の使い方だ。

精々総資産が1,700万円弱しかない人間には900万円の車をポンと買うなんてとても出来ない。

この人は投資をしなくてもこれだから、投資をすればもっと稼げるんだろうなと思った。

夫婦共々、投資は殆どやったことがなくコロナショックの時に初めて触って、200万円程稼いだそうだが、本格的に扱っている訳では無さそうだ。

しかし、よくよく考えてみたら会社を経営することは歴とした投資

銀行から融資を受けて、元手より大きなお金を動かしていると思うのでレバレッジを利かせた投資でもある。

企業のお零れを頂戴しているに過ぎない株式一択の一端の庶民には敵うはずが無いのだ。

今ある仕事を棄てて迄、経営者になろうと思わないし自分にその才能があるとは思えない。

与えられた手札で勝負するしかないのだ。

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