株主優待は肯定派、否定派の両方がいる。
株主優待肯定派
- 貰えるものは貰っておこう精神
- 優待目当ての買いが入る
- 優待拡充で株価が一段高
- 株主優待銘柄は概して値動きが穏やか
- 株主優待は配当金と違って税金がかからない
- 株主優待を使って実店舗の盛況ぶりが伺える
株主優待否定派
- 株主優待の発送等に費用がかかるので企業の利益を押し下げる
- 株主優待に充てる資金を他に回した方が企業の成長に与する
- 株主優待廃止、又は改悪による株価急落の可能性が常に付きまとう
所感
私は一部肯定派である。
株主優待否定派の論理は非常に強力。
企業は利益を追求することが最優先事項。
利益の追求の結果が株価の上昇に繋がる。
企業が持っている資金は効率良く使わなければならない。
その点で、株主優待はマイナスの部分が確かに存在する。
しかしながら、企業にとって株主優待のデメリットを上回るメリットがあれば、株主側も企業側もwin-winの関係になれる。
win-winの株主優待
前提としてクオカード配布型はNG。
クオカードを配布するなら配当金を増額した方がまし。
クオカード等、事業と全く関係ないものを株主優待にしている企業には今年から来年にかけて特に注意した方が良い。
というのは、2022年4月に東証一部・二部・マザーズ・ジャスダックの区分が変わり再編されるからだ。
それに伴い、維持昇格において時価総額等条件が厳しくなるものがある一方、株主数の条件に関しては緩くなることが予想される。
クオカード等で株主数の維持を図ってきた企業は今後、方針転換を行うかもしれない。(あくまでも私見だよ)
故に飲食等、実店舗で使える優待がベター。
そして、実際に店舗に足を運び、飲食店なら味やメニュー、店の雰囲気やサービス、繁盛しているか等、五感を総動員して自分が一消費者として利用したいかどうかを判断する。
BtoB企業等なかなか普段接する機会の無い企業はともかく、飲食店サービス業等、自らが消費者となれる企業は肌感覚を大切にする投資も一つの戦略である。
株主優待があれば普段利用しない所でも行ってみようかなという気になる。
株主優待が無くても利用は出来るが、人間は日常のルーチンを外れた行動や不必要な行動には消極的な生き物である。
株主優待という行動の”切欠”は意外と馬鹿に出来ない。
株主優待は企業にとっても、顧客を一定数確保出来ること、支払い時に足が出れば売り上げに貢献出来ること、例え株主優待の範囲内で支払いが済んだとしても次の来店に繋がること、株主が広告塔になってくれる可能性があること等々、メリットも決して少なくはない。
株主優待はキャピタルゲインを毀損するからと毛嫌いするのではなく、上手に付き合っていけば投資の幅が広がるだろう。
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