コロナショックで大打撃を受けた実体経済。
リーマンショックのように株式市場の低迷が長引かず、一年以内に暴落前の直近高値を更新したのは各国の積極的な財政出動にある。
リーマンショックは私企業に対する救済であるので、救済を行う事の是非で意見が割れ結果的に対応が後手後手に回り不況を招いた。
コロナショックは全世界的な影響のあるものであり、リーマンショックの教訓もあり、積極的な財政出動が可能だったと分析している。
史上最高値を更新してきた株式市場はここに来て転換点を迎えそうだ。
上段はインフレ率で下段は支払い給料の総額だ。
大規模な財政出動により市場に金余りが発生し、個人消費支出価格指数は2008年以来、コアは1992年以来の上昇率になっている。
給料のレベルはコロナショック前を未だに下回っており、物の価格は上がっているが給料は増えていないという、悪いインフレになりそうだ。
今週はFOMCで金利引き上げの前倒しとテーパリングの時期に注目が集まった。
債券の金利が上昇すると株式とのリターンの差が縮まり、株式でリスクを取るより株式を売って債券を買う動きが出るので、金利上昇は株式にとっては下落の要因。
今は実体経済に瑕が付いている状況なので急激な財政政策の変化は流石に無いだろうが、この一年のようにじゃぶじゃぶとお金を刷って、溢れたお金が株式市場に向かい株価は上昇、というシナリオは終焉を迎えるかもしれない。
株価は企業の付加価値の生産と配当金の還元で上昇する運命にある。
しかし、お金の価値は刻一刻と変化する。
財政引き締めの方向に舵を切れば、株式市場からお金が流出し株価は低迷する。
S&P500のリターンはここから数年間は7%以下になるのを覚悟した方がいいかもしれない。
というより、今回の様な財政引き締めの時期を含めてのリターンなので、7%を下回ることがあるのは当然なのだが。
長期的には右肩上がりだと思うので、毎月の積立購入は変わらず続ける。
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